私の旅の失敗談(1)

私がこれまでの旅でしてきた失敗談を述べたいと思います。

 

一つ目は、睡眠薬(ドラッグ?)強盗です。

これは初めてフィリピンのマニラを訪れたときのこと。

マニラ動物園前の交差点に座れるブロック塀があり、暑さと歩き疲れのため、

そこで一休みしていました。

そこに、母親と10代後半くらいの娘が私に近づいてきました。

母親が私に、「何をしているのか、どこから来たのか」、と尋ねてきたので、

私は正直に答えました。

すると、母親が、「私たちは今からマニラ動物園に行くのだが、一緒に行かないか?」

と言ってきました。

私はまだ海外一人旅の経験も浅く、現地の人と仲良くなるチャンスもなかなかないと思い、

ついていくことにしました。これが大きな間違いでした。

 

動物園に入ると、息子だという男性も合流して、その家族と動物園を見て回りました。

動物園から出て、家族と別れてホテルに戻ろうとすると、

今夜何か予定はあるか、と聞かれ、特にこれといった予定がなかったので、

そう伝えると、「では私たちと一緒に夕飯を食べましょう」、と誘われました。

ここでも警戒心を持っていなかった私は快諾し、夕方ころに私のホテルに迎えに来てもらうことにしました。

今思うと、ホテルの場所を伝えたのも、非常に危険な行為でした。

 

時間になり、ホテルフロントに降りると、その家族が待っていました。

一緒にタクシーに乗り、ローカルなレストランに行きました。

そこには、家族の父親もいました。

食事をしてお酒を飲み、一緒にカラオケで歌ったりしました。

そこまでは記憶がありました。

その後、レストランを後にし、もう一軒お酒を飲みに行こうと言われたのですが、

そのあたりから記憶があまりありません。

 

ここからは、断片的な記憶のみお伝えします。

タクシーに乗り、家族の家に連れて行かれました。そこでもお酒を飲みました。

その後、またどこかの場所に連れて行かれるため、タクシーに乗りました。

そして、コンビニかどこかの脇に設置されたATMの前に立ち、

私自身が、キャッシュカードでお金を引き出そうとしていたのを覚えています。

しかし、そのとき持ち合わせていたカードが海外キャッシングに未対応で、

お金は運よく引き出せませんでした。

もし引き出せていたら、口座のお金すべて持っていかれたと思います。

 

その後はもうほとんど記憶がなく、記憶がある程度戻ったときは、

早朝4時ころの薄暗いマニラの街を一人で歩いてました。

歩きながら気持ち悪くなり、道端に吐いたりしていました。

なんとかホテルを探しあて、ホテルのベッドに倒れこみました。

 

目覚めたのはお昼頃です。ベッドの上で、必至に記憶を取り戻しながら整理しました。

と同時に、昨晩の出来事の恐ろしさがよみがえり、冷や汗が出てきました。

そのとき、持っていた財布と、レイバンのサングラスがないことに気づきました。

財布には、日本円5万円ほどが入っていたと思います。

 

以上が、大まかな私のマニラでの失敗談です。

ガイドブックの最後の方に、全く同じような話が載っていました(笑)

ああいう情報もきちんと読んで、頭に入れておくべきですね。

睡眠薬強盗と書きましたが、自分でATMからお金を引き出そうとしていたことを考えると、

なんらかの違法薬物のようなものも混入されていたと思います。

しかし、生きて帰ってこれただけでとてもラッキーだったと思いました。

どのように解放されたかは全く覚えていませんが、

家族の顔等も見ているので、場合によっては殺されていた可能性もあります。

 

また、別の機会にマニラに行ったときには、

夜ひとりで歩いているところに、ギャングのような2人に絡まれて、

ナイフを突きつけられお金を渡すように脅されたこともあります。

そのときは、何を言われているかわからないふりをして、あえて満面の笑顔で、

「お金も何も持ってないよ」と相手の肩をたたき、何もなかったかのように歩き去ったことで難を逃れました。

後になって、結構危なかったなぁと思いました。

 

さらには、昼間にある場所を探して、街を歩いていると、

おじさんが近寄ってきて、「どこか探しているのか」、と聞かれ、

○○に行こうとしてるんだ、とふと口に出してしました。

すると、「ついてこい」、と言われ、おじさんが私の前を歩き始めました。

私は、「自分で行けるから構わないでくれ」と言ったのですが、

そんなことも聞かず、おじさんは私の先を歩いていきます。

すでに私はどの方向行けばいいのか把握できていたので、

「もういいからほっといてくれ」、とおじさんに言い続けましたが、無視されます。

しばらくして、目的地に着くと、おじさんは、「ここだ」、と言い、

私にチップを要求してきました。

私は、とくに案内をお願いした覚えもないし、ずっと断っていたので、

お前にやるお金はねぇ!みたいな感じで無視すると、

いきなりおじさんがブチ切れて、「今度お前も見かけたらぶっ殺してやる!」と

大声で叫んできました。

私は無視してその場を去りましたが、正直後ろから刺されるんじゃないかと、

びくびくしながら歩いていました。

 

このように、マニラでは何回か危険な場面に遭遇した経験があります。

マニラは他の東南アジア諸国と比べても、実際危険度は高いと思います。

私のように運のいいことばかりではないと思いますので、

渡航の際はお気をつけください。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。